ガーデンシクラメンが入荷しました。
例年10月1日より売り始めるのですが、今年は10日程うしろへずらしました。
暑い日が続いていた事と、台風後の気候を見極めたかった からです。
ガーデンシクラメンは暑いのが苦手です。
ここ最近では 東北や北海道などの涼しい気候の所から大量に苗が出てくるようになって
市場では 9月半ば頃から見かけるようになりました。
しかし、シクラメンは暑いと成長を休み 休眠したがる性質があります。
浜松では 夜間の温度が20℃をぐっと下回る日が続いてから植えると良いでしょう。
(余談)
本日入荷した「ガーデンシクラメン」を撮影したのですが、写真の出来が悪く
以前に 生産者さんのところで撮った写真を使います。
(本文に戻る)
当店では10年間同じ生産者さんから苗を仕入れています。
たぶん 浜松市内でこの生産者さんの苗を扱っているお店はないはずです。
苗は生産者さんから直接仕入れで、この方は浜松へ出荷していません。
数年前までは 毎年夏に圃場にお邪魔してお話を伺い、意見を交換していたのですが
最近は 私がさぼってしまい電話でのやりとりに終始していますが、
たいへん
こだわりのある生産者さんで
「シクラメン」を真っすぐ正直に 見られている方だと思います。
圃場を見せていただいて 感心したのは
「出荷間際の苗でも花数が少ない事」です。
市場へ出荷される花苗は「外見重視」です。
花がたくさん付いている商品が高値になる傾向があります。
しかし、「シクラメン」は違うんです。
開花期が 1年中ですので、10月に出荷される「ガーデンシクラメン」の花数が多い
はずがありません。(※注1)
そこで、生産者の中にはホルモン剤を使用して 「出荷の時だけ花数が多い」ように
調整して出荷する方がいます。ほめられる事ではありませんが、
そういう苗は 段々と花が少なくなって 一旦 葉だけの状態になります。
また、花は立ちあげてきますが そんな苗っていいんでしょうか?
もうひとつ。
「ガーデンシクラメン」という名前の 花壇に植えてはいけない物が存在します。
?????
つまり 名前は「ガーデンシクラメン」ですが、実際は屋内用のミニシクラメンを
生育期間を 短くして「ガーデン風」にして出荷している物があります。
ガーデンシクラメンのタネまき時期は 前の年の9月頃です。
1年1ヶ月かかります。
ミニシクラメンを10月出荷しようとしたら2月種まきで間に合います。
8ヶ月ですみます。
しかも、ミニシクラメンのタネは ガーデンシクラメンのタネに比べ割安です。
面白い事がありました。
市場に出荷されている ガーデンシクラメンのラベルが挿してある苗。
そのラベルの裏書きには「最低温度が5℃を下回ったら屋内へ入れてください」
と書いてありました。
???
冬に外で育てられないシクラメンを「ガーデン」と呼べるのでしょうか?
私はこのような苗を「ニセモノ」と呼んでいます。
ガーデンシクラメンの人気に便乗した「バッタ物」でしかないと考えています。
そのような偽物と本物のガーデンシクラメンを見分けるポイントは3つあります。
(過去のブログにも書きましたが・・・)
明日 その見極め方を書きます。(明日も読んで下さい というお願いです
)
ちょっと真面目な話し
(花の文化に付いての一考察)
最近の「安売り重視」の傾向に警鐘をならす為に、 このブログをご覧いただいている
方に問いたいと思います。
ガーデンシクラメンのタネは1粒30円~50円します。すべてが製品になる訳ではありません。
生育には1年以上かかります。
土やポット代 資材費が1ポットあたり20円かかります。
暖房費もかかります。
その苗が 市場を経て 小売店に届き 1ポット〇〇円。
さて、この〇〇に値段を入れてみて下さい。
生産者も小売店も 生活があります。いくらなら正しい金額だと思いますか?
ちなみに 花苗は基本的に輸入できません。必ず国内産です。
そして その苗は「本物」ですか? (この話も明日に続きます)
遅ればせながら 当店で売っている「本物の」ガーデンシクラメンは1ポット380円です。